コウジが転校してきて来てから、クラスの雰囲気が一変。
朝や、休み時間、放課後まで
コウジの周りには、女子でいっぱいだった。

でも私はその中にいない。
だって私の好きな人は
毎朝、サッカーの朝練してて、優しくて、頭もよくて、
すっごく輝いてる。
カズマ先輩。

この日の朝も、コウジの周りに女子が集まっていた。
でも私はずっと窓から先輩の事を見ている。


だれが何をいっても、私が窓から離れることはなかった。


その日の2限目。
体育の授業だった私のクラス。
風邪ぎみの私は、教室で休んでいた。

その時、来るはずもない、コウジが来た。



私から話しかけることはない。
ただただ、沈黙だけが続いた。






すると、コウジが口を開いた。

「なんで、休んでんの?」

「ちょっと風邪ぎみだから」


この会話が私とコウジとの初めての会話だった。


「そうなんだ。大丈夫?」

私のことを心配してくれてるのかな?
クールに見えてたけど、以外に優しいんだ。

「全然、平気。 そっちはなんで来たの?」


「………………………」


なぜか黙り込む、コウジ。





「気になったから…。」


「えっ?」