ふわぁぁとあくびをする。


待つこと10分、早くも飽きてきた。



桜もそれは同様のようで、暇過ぎるのか、目の前でイチャついているカップルをガン見していた。



「うふっ。んもぅ…ゆうくんたらぁ…っ」


女の甘い声にゾクッとする。



なんでこんな甘ったるい声が出せるんだろう?


いやいや待てよ。
もし、これが桜だったら…?



『もうっ!るーちゃんたら!ふふっ』


お。いけるかも。
って、何妄想してんの俺!!




ひしひしと痛い視線を浴びせられる。


恐る恐るその方向を見ると………






すっげー冷めた目をした、桜がいた。






「………桜………?」


恐る恐る問い掛けた。



「………るーちゃんの、バカ」


へっ!?