*** 「…そんなことがあったのか…」 悲しそうな瞳をるーちゃんは向けた 「今までね、忘れてたの。」 一種のキオク喪失。 自分を保つために 忘れることもあるんだって…… 「でも、思い出したんだ。」 封じ込めてた想い それはまた 誰かを死なせてしまうんじゃないかという不安。 そう、あたしがいなければ 光平は死なずにすんだんだから。 「本当にそうだと思うか?」 「………え?」