「桜ちゃん…?」 懐かしいような、優しい声。 顔を上げると、 るーちゃんのお母様が…… ちくりと、 胸の奥が痛む。 こんなみっともない姿 見られたくなかった。 「どうしたの?とりあえず、お家に来なさい」 よく見れば、すぐそこに るーちゃんの家があった。 ―――行きたくない。 だけど、 あたしはこの手を 振りほどけない…