「チビ果林だ、やーい」


「ウウッウッ…ヒックッ」



もうヤダよぉ…。


誰か助けて!!




そう願った瞬間…



「やめろ!!!」



泣いているあたしの
目の前に誰かの小さな
背中が現れた。



「やめろよ!お前ら!!
果林嫌がってるだろ!!」


「な…何だよ、お前
ウザイヤツだな…!」


あたしをいじめている
やつらは捨てゼリフを
残してさっていった。


「大丈夫か??」


少年が手を差しのべてくれた。


「ありがとう…」


その子の顔は太陽の光で
よく見えなかった。



でも小さな背中と
差しのべてくれた
手だけが印象的に
残っている…。