「ねぇ何でなの〜??」


「覚えてないならいい!」


悠真はプイとそっぽを向いた。


「ホラ!行くぞ!!」


「え…?あ…うん」


覚えてないって…
やっぱあったこと
あったんだ…。


う〜ん。覚えてないなぁ。


「ホラ!乗れよ」


悠真があたしの目の前で
背中を向けてしゃがんでいる。


「え!?おんぶ!!??」


「何だよ。お前
歩けないだろ??」


「で…でもあたし
…重いよ?大丈夫??」


「何言ってんだよ。
さっきまでおんぶしてたし。
てかお前軽いぞ」



ドキッ


真顔でそんなこと
言われるとちょっと照れる。


「んじゃ、お言葉に甘えて」


「おぅ。任せとけ」