全校トップ様は、

0.5秒ほどの間、

壮絶なるまでに、

困惑した表情でした。 


しかし、

私の質問の意図を、

瞬時に察したらしく、

笑顔でこう答えました。

「あっ」

「自分はずっと海外にいたので」

「それで英語は得意なんだけど」

「国語と社会は全然苦手なんです」



なるほど。

帰国子女。

わたしは、納得しました。

そして、うなずきながら、

少し、笑いました。




全校トップ様は、

笑いながら、こう聞いてきました。


「ところで、名前は何ていうの。」



わたしは、答えました。

「はぃ」

「どてっぱらみどる親方。と言います。」

「高校時代は」

「どてっちゃんとか」

「どてみとか呼ばれていました」


彼と彼の友人たちは、

皆、ふいていました。


わたしは、

みどるをさらにぶちこみました。

「あと」

「どてっぱら-みどる-親方。の」

「『みどる』は」

「文字通り、ミドルネームです」



「というのは うそです」

「どすこい」



彼と彼の友人たちは、

皆、爆笑していました。





こうして、

私は全校トップ様と、

お知り合いに、なりました。