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ここは、とあるビル


「あいつの尻尾は掴めたか??」

そこには、男が二人。

険悪なムードで、部下と思われる男は、顔が真っ青だ。


「はい。なんでも、最近例の少年と同棲しており、かなり大切にされているみたいです」


「少年が同棲??しかも、アイツが?」

高級そうな服を身に包んでいる男は、ニヤリと何かを企んだ顔をした。


「はい」

部下と思われる男は、声を震わして答えた。



「ならば、利用すればいい」

傲慢な男は、そう言った。

「御意」

そして、部下は部屋を出て行った。




「どうして、梓はあんな男の側にいるんだろうね?だが、もうすぐだ。もうすぐしたら、梓に会える!」


その声は、誰にも届かなかった。
しかし、男の目は狂気に溢れていた。



全てが音をたてて崩れるまで、もう時間の問題だ。