朝起きたら、隣りにいたはずの恭平がいなくなっていた。
どうやら俺は、あのまま寝てしまったようだ。


だけど、嫌な夢をみなかったのはいつぶりなんだろうか…

恭平に会いたくなってきた俺は、とりあえず、恭平を探しに部屋を出た。



「わぁ……すげぇ…」


そういえば、俺はあの部屋から一歩も出てなかったのを、思い出した。


恭平を探しているうちに、俺は迷子になってしまった。

大きな家を一人で歩き周り、しかも初めての家だから、俺は怖くなり涙ぐみながら恭平を探した。




何故か、あの過去の恐怖を思い出しそこにうずくまり、本格的に泣き始めた。


「ぅえ…ッ……ヒック…」

やだ…どうしよう……
怖くなってきた………



「恭平―ぃ"!!!たす…ッけ……ぅ…てょ……」




「梓、俺になんか用があるのか?」


探していた恭平が、目の前にいた。

今までの不安がなくなった俺は、思いっきり恭平に抱き付いた。


「恭平、朝起きたらいなくなっててそしたら俺急に不安になって、怖くて」