恋するキモチ

「さあ。本人に聞いたら?」
わたしは、そう言い残して、わざと徹平の隣へ行った。

「今日、部活あるの?」
「ん?ないよ」

「じゃ、一緒に帰ろう」
「べつにいいけど」

驚いてる彼女を無視して、席に着く。


ふふふ・・・。


あー、われながら、嫌味な子になっちゃったよ。

でも、怒れたんだもん。


徹平のこと何にも知らない子に、渡せない。

あんな子と友達になりたくないし、徹平にも友達になってほしくない。


わたしが一番徹平のこと、知ってるんだから。


ムキニナルナッテ…


徹平のことになると、

周りが、

自分が、

見えなくなる。