PsychoCabala〜第7の男〜

エミが去った後、
誰も居なくなった教室で
リカは一人考えていた。



帯斗を施設から連れ出したとか言う男の痣、
それ私、たぶん見た事がある。



それは、帯斗の右腕の内側にある。
3つの痣の事だった。



リカは中学校の体育祭の時
帯斗に渡した
リレーのバトンが落ちて
それを拾った帯斗の腕に3つの痣があったのを覚えていた。



普段、必ずリストバンドをつけているから
見えなかったけど・・・



「これって、偶然?
じゃないわよね・・・」



リカは窓の外を除いた。



そこには徹夜を車にのせ、
走り去るエミの姿があった。



そして、我に帰り
本当に一人っきりになってしまった事に
気が付いた。



「何なのよ!もう!」



リカは夜の校舎に叫んだ。