PsychoCabala〜第7の男〜

「あなた、荒俣リカさんね。」



リカは驚いて固まった。



初対面で、フルネームを知っている。
なんで。



「ごめんなさいね。
帯斗からいろいろ聞いてるから。」



「あっ。そうですか。

ハハ。」



リカは
この女性のスーツに見覚えがあった。



あの日、佳代先輩を止めた時に帯斗が着てた黒スーツと同じだ。



リカは思いきって聞いた。



「あのー。
失礼ですけど、あなたは・・・」



「エミでいいわ。
皆からそう呼ばれているの。」



「あっ。はい・・エミ・・さんは、帯斗とどういったお知り合いで?」



その質問にエミはリカを見つめ



「知りたい?」



と意味深に微笑んだ。