PsychoCabala〜第7の男〜

「ダークマターか。・・・・・


皮肉な物ね。
暗黒物質の名を語る組織が、
柳沼学園に現れるなんて・・。」



エミが呟いた。



ハルはキーボードを叩きながら言った。



「帯斗くんの左手の火傷を分析した結果、
細胞格に電磁波を流された様な後を見つけました。」



帯斗は自分の左手を見た。



「まさかとは思いますが、何らかの暗黒物質を流し込まれた可能性が有ります。」



細胞格に衝突した暗黒物質が、
電流を発して熱量が上がったか。



全員が帯斗を見つめた。



そして、しばらく沈黙が続いた。



「そいつぁー、厄介だなぁ!
帯斗ぉ!」



突然、

部屋の入り口の方から
誰かが叫んだ。



その声に合わせて全員が入り口に振り向く。



そこには、
無精髭で煙草を吹かした
30代の男が壁にもたれ掛り
笑っていた。



ハルが言った。



「要らしてたんですか。」


「おう。」



ハルの言葉にそう答えた
男は

現PC全体を統括する男だった。



その名は


コードネーム

『イナッチ』