PsychoCabala〜第7の男〜

部屋の中は、
モニターがいくつも並んだ壁があり、
さっきまでの通路の様な古めかしさは何処にも無かった。


その近代的装置の周りを
何人もの男達が足早に行き交っている。



「帯斗くん。いい加減カメラにピースはやめなよ。

いつまでたっても、子供なんだから。」



その中の一人が話しかけてきた。



「ハルさん、
今日はイナッチさん来てないの?」



帯斗は、その男に親しげに答えた。



「今日は来てないみたいだよ、
あの人、
最近いそがしいから。


そーだ!帯斗くん。
イナッチが怒ってたよ。


次会ったら、
ブッ飛ばされるかもね。」



「げっ。」



ハルの言葉に、
帯斗の顔は歪んだ。



「帯斗!こっちよ・・・・・。」



奥から女性の声がした。



帯斗が声の方へ目をやると、黒いスーツを身に纏った
20代半ばの髪の長い女性
が手招きしていた。