PsychoCabala〜第7の男〜

「カタログによると、この石の撮影者はすでに亡くなっています。

いつ、何処で撮られた物かも判明できません。

撮影者筋からの解析はもはや不可能って事ですね。

そして、重要なのはこの石がオークションに懸けられた理由。

それは、『この石の存在する場所を特定した者に多額の懸賞金を出す』とあります。」



「つまり、何処に在るのか解らねぇって事だな。」



ドラゴンが小さく呟いた。


「確かに、普通の奴なら雲を掴む様な話だな。

しかし、奴等が日本で動いている理由。

日本に在るのは解っていても、簡単に探し出せていない理由。

これ等を総合すると、俺達には『ある場所』が思い当たる。

ドラゴン。分かるか?」



イナッチの問いにドラゴンは当たり前の様に答えた。



「ああ、わかるさ。

この石が富士噴火の産物ならな・・・。

樹海だろ。」



ドラゴンの答えにイナッチはうなずいた。