PsychoCabala〜第7の男〜

佳代が目を覚ますと、そこは、見たことも無い部屋の中だった。



「私・・・。」



その後直ぐに扉が開き、複数の人間が部屋の中へと入って来た。



虚ろな目でそれを見詰める佳代。



先頭にいた、白衣の女性が佳代に優しく囁き掛ける。



「目が覚めた?佳代ちゃん。」



エミは佳代の胸に聴診器を当て、
額に細長い指を持っていった。



「エミさん・・・。」



その瞬間、佳代は目を大きく見開き叫んだ。



「ギャャー!ギャァァァァー!」



「落ち着いて!大丈夫よ!」



佳代はエミの顔を見た途端、
全琵の倒れる姿がフラッシュバックしたのだ。



エミは叫びまくる佳代を思い切り抱き寄せた。



「大丈夫。もう大丈夫だから。」



優しく諭すエミの言葉がようやく佳代の耳にも届いた。



・・・・。



やがて落ち着きを取り戻した佳代は冷静にエミに聞いた。



「エミさん。ここは?」



「ここは、私達の息のかかった病院。

安全な場所よ。」



「・・・黒き教団の。」



エミはその後、
佳代の胸に着いた心電図を外し椅子に座らせた。



「悲惨な場面を見たわね。

いいの。

今はゆっくり休んで・・・。」



そう言い残し、エミは部屋を後にした。



その後、直ぐに扉をノックする音がした。



佳代はベットに上半身を起こしか細い声で返事をした。



「はい。」



その合図に静かにドアを開けたのは



警視庁捜査一課の
夏生正太だった。