PsychoCabala〜第7の男〜

エミは体を仰け反らしていた。



顔の中心を通り、体の真ん中を伝わって行く青竜刀の刃先が
エミにはスローモーションの様に映っていた。



広げて立ったエミの両足の間を真下にすり抜け
青竜刀はアスファルトにぶつかり火花を散らした。



エミは男から後ろに素早く飛び相手の間合いを外した。



「うまく、避けたじゃねーか!」



「あなた、下品ね。

殺しを楽しんでるみたい。

そう言う人、モテないわよ。」



強気で言い返すエミのブラウスがゆっくりと左右に開く。



!!!!



「はぁっ!余裕ぶっこいてんじゃねー。

避けきれて無ーんだよ!」


男はそう叫ぶとアスファルトに突き刺さった青竜刀を引き抜き、
右側に大きく振ると
舌を出し、青竜刀の刃先を舐め回した。



エミは右手で胸の前を押さえ、
横目で佳代の乗るポルシェの方を見た。



そこにはポルシェに近付く兜の姿が映る。



まずい!



そう思ったのもつかの間、男の次の攻撃が始まった。