PsychoCabala〜第7の男〜

「なぜ、そう思ったかって。

普通、
あのバスに私が乗っていて助かった場合には使いますよね、その言葉。

でも、あのよかったね。のタイミングは

私が後ろのバスに乗っていたのを知った上でのセリフ。

わざわざ、事故を見ただけの人に向かって

よかったね。

と言いますか?

私には
『事故が起こった瞬間にその場に居なくてよかったね。』と聞こえました。


普通、言わないですよね。そんな事。」



「普通、言わないかい?」


「言わないです。」



夏生はペンを加えたまま上を向いて答えた。


「じゃあ。これではどう?

事故の悲惨な瞬間を見なくて、よかったね。」



佳代はこじつけの様に回答をした夏生が
何かを隠している事を確信した。



その横で天井を見上げ惚ける夏生は



この子。
本当に感がいい。


と心の中で呟いた。