PsychoCabala〜第7の男〜

佳代がそこで言葉を止めた瞬間
夏生の鋭い感が働いた。



人の動揺。嘘。



何気ない質問から
相手の小さな『変化』を読み取り
『何を隠してる』か
『何を求めてるか』を聞き出す。
全ては夏生のスキルなのだ。



「けど?なんだい。」



夏生は優しい口調で聞き直した。



佳代は下を向いて黙り込み考え込んでる。



さっきの言葉に
夏生には一つの疑問が浮かび上がっていた。



この子。



なぜ原付きの少年が後から
ぶつかった事を知っているんだろう。



有り得ないはず。



あのバスが事故した瞬間、
後ろに付いていた原付きの少年が
そのまま追突したのは事実だ。



だが、その少年は軽症で


次のバスが来る前には、
既にパトーカーの中に入って
事情徴収を受けていた。



この子は確かに
『少年』と限定した。



原付きに乗っていた人物が
少女かも、成人かも、
次に来たバスの乗車客には
確認出来るはずは、無いのに。


佳代の前で微笑む瞳の奥底で
夏生は鋭い目を光らせていた。