PsychoCabala〜第7の男〜

やがて地面に横たわる紙敷きの彼から
黒い物がしみ出て来た。



それは液体の様な動きをしているがそうでは無く、
むしろ砂鉄に近い物だった。



同時に
彼の口から
長く伸びた犬歯が抜け落ちる。



次は手の爪。



その次は足の爪と言ったように、
異常に変形した部分が
全て剥ぎ取られて行った。



「これが『形態変化』した紙敷きの最後の形だよ。

イナッチは
見るの初めてだよね。」



そう言いながら
星野は本を開け、
まるで興味が無いかの様にイナッチに説明した。



イナッチはシミュレーションはしていたが
実際『形態変化』を見るのは確かに初めてだった。



「これは、非情にマレなケースだね。

滅多に出会えないからよかったね。
イナッチ。」



まるで、標本でも見るかの様に星野は言った。



イナッチは噛んでいたガムを捨て。



星野に質問した。



「これ。抜け落ちた後、この子

どうなんの?」