PsychoCabala〜第7の男〜

ブランド物の眼鏡を
人差し指で押し上げるその仕草を見て、
帯斗は噴水の淵に腰を下ろした。



「知らないオジサンと話してはいけません。

小学校の時、そう教わったんだけど・・」



帯斗は噴水の水に手を入れ、あくびをした。



「村上帯斗くん。


君の事を
暫く見させて貰ったよ。


柳沼学園三年。

成績優秀。

スポーツ万能。

現在テコンドー部に所属。

誰に聞いても目立った特徴は無いと話す。



だが面白いのは、

『誰に聞いても君の事は皆が知っている』。


これって、
以外に有り得ない事なんだよ。」


そして、又水谷は眼鏡を押し上げた。