それから途切れ途切れに、真朝が話し出した。
私たちが昔会っていたことを…
「あの時…の…選手?」
「…あぁ。思い出してくれたか?」
「…うん、忘れててごめんね…」
「大丈夫。」
あの時の私はどんなに頑張ってもレギュラーに入れなくて、皆の手伝いをするしかなくて…
でもある日見たんだ。
真朝の試合を。
凄いうまくて。
ちゃんと考えてて…
でも、楽しそうだった。
その時私は思ったんだ。
あの人はテニスが好きなんだって…
「夜葉…」
「ん?」
「俺は…お互い好きじゃない訳じゃない。」
「…え?」
「夜葉…ちゃんと言ってなかったな。」
まさか…
本当に…?
「夜葉…ずっと、
ずっと…好きだった。」
