「あぁ~。……今嘘付いたでしょ?祐一は嘘付くと、必ず笑って誤魔化そうとするんだから!」


 4年の間に発見された、俺も知らない癖。


 そんな一言がやけに嬉しい。


 俺たちはちゃんとこの4年間、確かな関係を作れていたのだと安心する。


 「う~ん?柚華が可愛くて笑ってたんだよ?だから、俺は嘘なんか付いてない。」


 「ムゥゥ。でもさっきのは嘘付いた時の笑い方だった。」


 俺の言葉に少し恥ずかしがりながらも、いじける柚華。


 何でこんなに可愛いんだろう。


 その手を離したくなくなる。


 ……離す気なんてないけど(笑)


 「さてと、朝飯にしようか。今日は何が食べたい?」


 「今度ははぐらかした!祐一が私のために朝食作ったことなんてないくせに。」


 ポコポコと俺の胸を叩きながら暴れる柚華を腕の中から開放し、逃げるようにキッチンに行く。


 ……うん。俺たちは大丈夫だ。