◆悪魔様のお気に入り◆

 そこにいたのはふわふわしたかわいいようなかっこいいような男の子。

 たぶんこの人が大魔王なんだろう。

 横を見ると夏帆は驚きで口がふさがらない様子。

 でもそれよりも私がもっと驚いたのは大魔王の隣にいる奴。

 悪魔。


「夏帆ちゃん? 逃げないでって言ったよね、その子から聞かなかった?」
 

 ちょっと待て。

 大魔王が夏帆の事を知ってるということは、私が夏帆じゃないってことを悪魔は知ってる……?

 おそるおそる悪魔の顔を見てみると…、案の定悪魔はおもちゃを見つけた悪ガキみたいな顔をしてこっちを見ていた。