◆悪魔様のお気に入り◆

「あ……、えっと有畑美羽です」

『ふーん? それはいいけど夏帆ちゃん出してよ』

「いや……、あの……夏帆はちょっと席をはずしてて」
 目の前にいる夏帆が手を振ってバツ印を作ってる。

 こう言うしかないじゃん。

『あんたじゃ話になんないや。今からそっちに行くから、逃げたら許さないよって夏帆ちゃんに言って。じゃーね』

 ツーツーツー……。

「な、なんて?」

「いまから来るって、逃げたら許さないよって」