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クラスメートがすべて光に見えました。

まるで光が一人一人を包み込んで、
別の光が人間を形づくっている様に。

周りのすべて、

机も椅子も、
教室そのものも、
目に映るすべてのモノを光が作り上げていました。


その中にハルがいました。

ハルは普通に見えます。

私とハルだけが教室でそれまでの姿をしています。


「だから言ったろ、もうじき解るって。」

「ハル!」

「さあ、あとは思い出すだけだ。」

「なに?解んないよ。」

「大丈夫。おまえはここじゃトンボなんだ。それに気付いたんだろ?」

「どうすればいいの?」

「おまえ知ってるだろ、黄色い花が黄色に見えるあの場所を。」

「あっ!」


その時私は忘れていた事を思い出しました。


この場所よりももっと現実味のある場所。

ぼんやりとだけど確かに感じていた。

誰かがいた。

そして声を聞いていた。

その声は知っている声だったんだ。

私を呼んでくれていた。


「ハル!」


私はハルのそばへ駆け寄ろうと足を踏み出しました。