斉藤の表情は殺気と希望に満ち溢れている。

なぜこんな男を社会は生み出したのか。

この男は救世主なのか、それとも社会不適合者なのか。

現代の革命家なのだろうか。

英雄なのか、バカなのだろうか。

こういう人間が凶悪犯罪を起こすのだろうか。

俺はいろいろ考えてしまっていた。

斉藤は俺をじっと見つめてくる。

尋常ではない目つきでだ。

目が血走っている。

俺は斉藤とタバコを吸っていたことを後悔した。

何となく言うことは分かっていた。

必然だったのだ。