「俺は学校をぶっ壊したいんだよ」

斉藤はそう言った。

恐ろしいことを喋るんだろうと思っていたが、学校をぶっ壊すとはどういうことなんだろう。

俺は黙ってしまう。

斉藤はさらに話続ける。

「俺は、もう世の中がくだらなく見えてしょうがないんだ。学校がくだらなく見えてしょうがないんだ。担任がちょっと頭を使って脅せば何にも言えないんだぜ。教師がだぜ。もうアホらしくてしょうがねえだろ?」

たしかに斉藤の言うとおりだ。

俺も感じていた。

どうしようもなくこの学校というものは腐っていて、大人たちは腐っていると。

「うん」

俺は斉藤の話に賛成した。

斉藤は嬉しそうにもっと喋りだす。

斉藤の顔つきがより険しくなった。