「すげえな。無理すんなよ」

そう言ってクボタたちは自分の席に戻っていった。

斉藤がジーっと俺を見てくる。

「マジで金髪だったの担任に言われて坊主にしたの?」

嫌な質問をしてきやがる・

「う、うん」

俺は迷ったがそう答えた。

「ふ~ん」

斉藤は遠くを見る。

何だろうか。

本当に何を考えてるか分からない男だ。

だが、この男もそのうち痛い目に合うだろう。

そう思った。

停学になって親を泣かせる日々を送るか、俺のように媚びた犬になっちまうかだ。