「明日どうすんの?髪と服直すの?」

クボタが斉藤に聞く。

「まさか~。だりいし。ぜってえ直さねえよ」

斉藤はてんで直す気はないらしい。

アホらしいといった感じだ。

「でも、直さないとヤバイよ。こいつ停学にされたし。前は金髪だったんだよ。」

クボタが俺を指さして言った。

坊主には自分でした。

担任に言われたわけではない。

でも俺の中でクボタの言うのが当たっていた。

痛いところを突かれた。

俺はどちみち髪を黒くしていた。

坊主にしたのは言い訳だったのかもしれない。

現に俺は今、標準のズボンをはいている。

くやしいがたしかにそうだった。

「いや~俺は直さねえよ。俺はマジそういう生き方なんだよ」

斉藤は目をギラつかせて言った。

その言葉の重さにみんな黙ってしまった。