「このクラスに、転校生、新しい仲間が入る」

担任がそう言った。

が、この転校生、見た目が明らかにおかしい。

茶髪、ワックスでバリバリのツンツン頭、眉毛がない、ダボダボな太いズボン、ピアス、ネックレス。

とんでもない格好だ。

妙に色気がある、カッコイイ男だ。

女子もヒソヒソ話をしている。

まあ、とにかく、どう見ても不良。

それも、とびっきりのだ。

担任の顔色もひきつっている。

「じゃあ自己紹介よろしく」

緊迫した空気。

クラス全員が動揺している。

「みんな、ういいいいす!転校生の斉藤っす!前の学校でも暴れてました。マジバリバリの不良なんでよろしく!!」

どうしようもない自己紹介だった。

クボタたちとは違う、何か一線を越えてしまっている不良、そんな感じがした。

とにかく、得体の知れない男だ。