「すいません」

俺は謝った。

担任に逆らい、また停学にはなりたくない。

母を泣かせたくはない。

担任はニヤッとする。

「挨拶だよ挨拶」

本当にムカツク男だ。

もし人殺しをしても許されるというなら、必ずこの男を俺は殺すだろう。

「こんにちは」

下を向いて俺は言った。

「やればできるじゃないか。二度と言わせないようにな」

くやしかった。

俺は誇りを失っていた。

学校のマシーンとなったのだ。

俺の心は学校に支配され、個性は殺された。

もはや愚かな犬にしかすぎないのだろう。