涙がとまらない。

斉藤が俺の肩をたたく。

その優しさが嬉しかった。

俺はひどく泣き虫だ。

「こんな暴力的なことはいけません。お母さんはそれははっきり言います。すぐに校長先生を解放し、降りてきてください!」

母は話し終えた。

俺は言葉もでない。

うずくまって泣いてしまっていた。

斉藤、クボタ、ギャル、みんな何も言わない。

喋ってはいけない雰囲気なのだろう。

「お母さんの話を聞いたか!早く反省して降りてきなさい!」

ムカツク警官が叫ぶ。

ハラワタが煮えくりかえる。

頭が爆発しそうな怒りに俺はかられた。