警官たちの動きはない。

マスコミはガヤガヤ騒ぎ立てていてうるさい。

ヤジウマがわんさかいる。

もう何時間、立て篭もっているのだろうか。

だんだん夕方になってきている。

さすがに、みんな疲労が顔に出ている。

「私たちどうなっちゃうのかなあ」

ギャルが言う。

「まあこんな大きいことしたんだ。檻の中だよ」

クボタが言った。

「やだ~~」

ギャルは泣き始めた。

そりゃそうだろう。

いくらなんでも塀の中は誰でも嫌だ。

しかし、しょうがないことだ。

もう時は戻らない。

「えええええ」

クボタが驚いた声を出す。

何事だろうか。