「危険なことはやめたまえ!何考えてるんだ!」

警官が叫ぶ。

懲りない奴だ。

「落ち着け」

斉藤が言う。

「斉藤、こんなバカにされて落ち着けるか!」

俺は叫んだ。

涙ながらに斉藤に。

斉藤は俺を無言で抱きしめた。

クボタもくる。

みんながくる。

そうだ。

俺たちは世の中から外れてしまっただけなのかもしれない。

他の人間と同じようにバカにされても頭を下げられないだけなのかもしれない。

悲しいのか。

みんな目に涙を浮かべている。