「俺たちの要求を受け入れろ!学校は、今までのやり方を考え直せ!教師は反省しろ!」

斉藤が声を振り絞り叫ぶ。

その姿は感動的だ。

「君たち、みんなの大切な卒業式をこんなことにして申し訳なくないのか!いい加減にしろ!早く校長先生を解放し、降りてきなさい!」

斉藤の感動的な姿とは違い、警官の醜い、利己的な、腹立たしい態度。

怒りがますます湧いてくる。

こういう奴が、俺たちを支配しようとしたんだ。

こういう奴が俺たちを生き辛くしたんだ。

「くだらないことやってるんじゃない!」

警官が叫んだ。

くだらないこと。

俺たちが人生を懸けてやっていることが。

くだらないことだと。

お前みたいな奴がいたから、絶望して俺は自殺未遂したんだ。

こいつはあの最低な担任と変らない。

ああ・・・

腐っている。