「いよいよだな」

斉藤が笑う。

「まだこっちは大丈夫だ」

見張りがそう言う。

おそらく怖くてこれないだろう。

万が一、突入してきても応戦する。

武器もあるし、校長という人質もいる。

計画を練りに練った結果だ。

自信はある。

ウイイイイイイイイイン。

サイレンの音がする。

やばい。

ついに、ついにきてしまった。

最大の敵が。

もう逃げられはしないさ。

全身に寒気がはしった。