俺たちは校長を抱え、急いで進む。

どこに行くのか。

一番上の四階の教室だ。

階段を必死で登る。

校長はジジイで小さい身体のくせに重い。

デブなのだ。

きっといいもん食って楽してただけなのだろう。

そのことが余計に俺の怒りを増した。

階段から投げ捨てたくなる衝動を抑え登る。

やっと四階。

汗もかいたし、息もきれる。

四階の一番端っこの教室を目指す。

「待ってたぞ!!無事か!!」

校長を取り押さえた瞬間、体育館を出て、ここを開けておいた連中が言う。

「ああ」

俺らは教室に入り、安心して一息つく。

校長を乱暴に投げ捨てた。

「ぐえっ」

という声を出し、頭を振っている。

「暴れたら殺すからな」

クボタがそう言う。

この大人数を前に暴れることはないだろう。

「全部完璧だ」

「ばっちりだぜ」

先に教室にいた連中が言う。

教室には、職員室から調達した学校の全ての鍵、体育倉庫から盗んだ拡声器、食料、飲み物、そして煙玉、爆竹、笛、彫刻刀があった。

そう、俺たちはここで立て篭るのだ。

学校を占拠するのだ。