「俺はいじめられていました」

俺は話す。

人前で喋るのは苦手だ。

だが、俺は本音を訴えようと思った。

見栄もない。

カッコもつけないさ。

「俺はいじめられていて、登校拒否になりました。そして自殺未遂しました。俺をいじめた人とはもう仲良くしてます。その人は俺に頭を下げ謝りました。今はいい友達です」

クボタが複雑な表情をする。

不良グループの連中もだ。

しかし、本当にもう分かり合っているから言える言葉だ。

俺はクボタたちを恨んじゃいない。

「そしてここからが言いたいことです。俺が何度も何度も助けを求めているのに、担任は俺をいじめから救おうとしませんでした。そして、いじめられている人間にも原因があるなどと言いました」

「やめろ~~」

斉藤にボコボコにされ、意気消沈な担任が泣きそうな顔で叫ぶ。

担任の情けないその姿を見て、少し心が痛んだ。

でも、俺は担任が許せなかった。