「やめろ~~!」

「でたらめだ~~!!」

教師たちは叫ぶ。

その姿がとても醜く見えた。

化けの皮をはがされたといったところか。

斉藤が俺を見る。

伝えたいことは分かっている。

計画通りだ。

俺は捕らわれた宇宙人のようになった校長を斉藤に渡す。

そしてマイクを握る。

体育館を見渡す。

母の姿がすぐに確認できた。

母はこのパニック状態の中でも俺を見つめていた。

ハンカチを持ち、涙を流している。

こんな卒業式にしてしまって本当にゴメン。

俺は心の中でそう叫び、いたたまれない気持ちを抑えた。