「それって学校必要か」

俺はその言葉を聞き、いかに俺がつまらない世界で生きていたのか悟った。

俺は知らないうちに洗脳でもされていたのだろうか。

気づかないでいた。

普通だと思っていた。

当たり前すぎて、分からなかったんだ。

そう、学校がなくても勉強はできる。

考えてみればそうだ。

学校以外の場所でも勉強はできるはずだ。

みんなも驚いたというか愕然としたような表情だ。

そんな様子のみんなに斉藤は言う。

「家でも勉強できるはずだ。塾でも。どこだってできるさ。で、学校で教えてることって必要ないことばかりだろ。それ専門にしなきゃな」

聞けば聞くほど、今まで分からなかった、目がくらんでいた自分に腹がたつ。