「でな、さらにもっと大事なこと、みんなは気づいてないんだよ」

斉藤が不気味にそう言った。

他に何があるのか。

まだ何かあるのか。

「そもそも学校に嫌々通っているのがおかしいだろ」

斉藤が言ったことの意味がよく分からない。

おそらく、みんなもそうだろう。

「どういう意味?」

俺は聞いた。

斉藤は殺気立つ。

まるで人を殺す前の犯罪者のような、喧嘩をする前のような、そんな危なっかしい雰囲気を漂わせる。

「なんで学校行ってんのかなとか思わない?」

斉藤はそう言った。

みんなキョトンとしている。

学校についてそこまで斉藤が考えていたのか。