斉藤はとまらない。

そう一番大切なこと。

なぜ卒業式に?ということだ。

「そしてな、なんで卒業式かっていうと、俺らの人生を懸ける舞台には、卒業式がふさわしいじゃないかと思ってね。卒業式をぶっ壊し、学校をぶっ壊し、教育界をぶっ壊し、世の中をぶっ壊す。俺らは世間を賑わすんだ。世間を震撼させるんだ。俺らはヒーローになるんだ。この大舞台にふさわしいのは、普通に日じゃ物足りなくねえか。俺は卒業式の日に計画を実行するのがいいと思うんだ!」

斉藤は言った。

口ではなく、まるで斉藤の心が勝手に喋っているような気さえした。

「分かったよ」

クボタが笑顔で言った。

「俺もだ」

「私も」

みんなが斉藤の考えに賛成をした。

俺もだ。

みんなの心が一つになった。

あとは卒業式、作戦決行の日を待つだけだ。