俺様執事に全てを奪われて

『乙葉ちゃーん、パパだよぉ』

「ああ」

わたしはワンコールで、父の電話に出た

いつものテンションだ

飽きもせず、よくそのテンションでいられるなあ

『勉強は進んだかい?
須山がちゃんと教えてくれたか?』

「ああ、もう終わった」

『そうかあ
良かったなあ
あとは海に行って、バーベキューをして…おお、プールも行かないとな』

「誰と?」

『はうあ…!
今すぐ、帰ろうか?
パパとプールに行くか?』

「行かんっ!」

なんで16歳にもなった父親とプールなんだ

恥ずかしい

しかもプールのために、海外から帰ってくる父親がいるかっつうの!

全く、普通と感覚が違うんだよな

パタンという音にわたしは受話器を耳にあてたまま、振り返った

黒のスーツに、白手をつけている元が部屋に入ってきていた

え?

なんで?

言うなって言ったのに!

もうっ

なんで元に話すかなあ…

会いたくないのに