俺様執事に全てを奪われて

「も…もしもし?」

わたしは恐る恐る口を開く

『どこにいる?』

元の低い声が、耳にいっぱいに広がった

しっかり聞いてるじゃんかあ

何が何も聞こえないだよ!

愛子め

わたしをハメたな?

「愛子っ!
しっかり聞こえてるじゃないかっ
この嘘つきぃ」

愛子がけらけら笑いながら、立ちあがってぴょんぴょんと飛び跳ねた

ああ…元に聞かれた!

わたしの気持ちを聞かれたじゃないかあ

「無理だ
むりむりむり…絶対ムリだあ
もう帰るぅ…どっかに帰る…」

「あれ、家に帰るの?
それじゃあ、お迎えが必要だよね?」

「ちがーう!
家じゃないどこかに帰るんだぁ…」

わたしはもそもそとまたベッドの中に隠れた

本当にどっかに隠れる場所はないかよ