俺様執事に全てを奪われて

「ケチ」

わたしはぷいっと横を向いた

梅酒がいい

あのとき飲んだ梅酒はとても美味しかった

「椎名さん、確認してもいいですか?」

「嫌だ」

有栖川の肩ががくっと下に落ちた

「あの見合い…椎名さんが妊娠しやすい時期にセッティングされたんでしょ?
僕とはしてなくても…元さんとはしたんですよね?
避妊はしましたか?
少しでも妊娠の可能性があるなら、飲酒はやめたほうがいいと思いますよ」

避妊…か

わたしは太ももを伝う白い液体を思い出した

そしてベッドの上にいる元の表情を思い出す

クーラーが効いている部屋でも、全身に汗をかき、額から流れる汗をぬぐう指先がすごく色っぽく感じた

「…むかつく
あいつの話しはするなっ!
すっごい苛々する
愛子、愛子の部屋はどこだ?
語り合うぞっ」

わたしは席を立つと、愛子の腕を掴んで廊下に出て行った