俺様執事に全てを奪われて

そうだ

疑われてたいけないのだ

極めなければいけない

妥協も許されないのだ

「乙葉は何がしたいんですか?」

有栖川が、呆れた顔をしてわたしの下の名を呼んだ

それでも優しい響きがある

元とはやっぱり違うな

言葉に優しさがある

元には厳しさしかない

「ぎりぎりまでおば様の言う通りに動く
それだけだ」

最後の最後で

聖子に種明かしをする

楽しみだよな

驚いて、きっと腰を抜かすぞ、聖子は

自分の思い通りに動いていた駒が、実は全然動いてなかったら…な

「はああ?
それじゃ、僕が愛子さんに…」

愛子さん?

ああ、有栖川の恋人か

「恋人がいるだけいいだろ
わたしなんか、振りむいてもくれないんだ」

「それって気づいてもらってないだけじゃ…」