俺様執事に全てを奪われて

「ねえねえ、いつ妊娠するの?」

「知るかよ」

「いつ妊娠してもいいのよ
…ていうか、ママ的には明日にでも妊娠して…孫が見たいわ
孫っていうより、私の子にしちゃおうかしら」

「生理中ですから」

「何で生理になるのよ!」

「妊娠してないからだろ」

「なんで妊娠してないのぉ?」

「知るかっ!」

わたしの声に、母親が不満そうに口をとがらせる

母がわたしの隣に座ると、元がドアをノックして中に入ってきた

「須山、いいところに来たわ
お願いがあるのよ」

「なんでしょうか?」

紅茶の用意をしてあるカートを押して、近くにくると元が顔をあげた

「私が許可するから、乙葉をすぐに妊娠させて」

「…承知しました」

わたしは立ち上がると、眉に力を入れた

「承知しなくていいんだよ
順番はどうしたんだよ、順番は!」

わたしが大きな声を出す