俺様執事に全てを奪われて

「もしもの時のために、私に話しておいたんでしょ?
乙葉の味方になる人がいなかったら…あんたがつらいから
まあ、私は最初から須山とくっつくほうに200万賭けてるし」

「は? 賭けてる?」

「うん
パパと賭けてるの
だから私の勝ちね
200万が手元に来たら、何を買おうかしら」

母が嬉しそうに笑うと、ぶつぶつ欲しいものを語り始める

わたしは深いため息をつくと、よろよろとベッドに近づいた

なんなんだよ

「じゃ、もしかして今日の旅行を許可したのって」

「ええ、私よ
パパが許すわけないじゃない」

はあ

ここに帰ってきた理由がわかった

母から聞いたのだな

旅行のことを

…んで、父が憤慨して日本に帰ってきたんだ

面倒くさっ