俺様執事に全てを奪われて

「そうか」

元の声が一段、低くなるとわたしの背中をさすった

あれ?

元、なんかさびしそう?

「どうした?」

「いや…別に」

元がわたしから視線をそらした

「なんだよ!
言えよ」

「何でもねえよ」

「妊娠…していたほうが良かったのか?」

「車の中でそう言っただろ」

元はわたしから離れると、ベッドに座った

わたしも元の隣に座る

「わたしは妊娠していなくて良かったと思っている
結婚までの順序が狂うのは好きじゃない
できれば、順番は狂わせたくないんだ
両親にもきちんと認めてもらいたい
元はどうだ?」

「俺…か?」

「ああ
わたしは元がいいと言っているだろ」

「そうだな
できれば順番は狂いたくない、な」

元がわたしの手を握った